マレーシアで長期間生活したり、移住する時に考えなければいけないことは「お金の出し入れ」です。その場合マレーシアの銀行口座が必要になり、現地で銀行口座開設する必要に迫られます。
そこでこの記事では「マレーシアで銀行口座を開設する必要性や、口座開設の流れ、注意点、活用方法等をまとめてみました。
マレーシアで銀行口座を開設する理由
マレーシアにおける銀行口座の重要性
マレーシアで生活や仕事をする上で、銀行口座は必要不可欠な存在です。銀行口座を開設・所有していることで、給与の受取、家賃や光熱費の支払い、デビットカードやクレジットカードの支払いなど、日常生活をストレスなく進められます。
また銀行口座は個人の信用や経済活動にも影響を与えるため、マレーシアでの金融面での暮らしを安定させるためにも必須と言えます。
口座開設が必要なケース
マレーシアで銀行口座を開く必要がある場面にはいくつかの局面があります。まず、現地で働く場合、企業からの給与受け取りに銀行口座が必須です。また、留学生も学費の支払いや生活費の入出を管理する場合、銀行口座はどうしても必要となります。
さらに長期間滞在する場合、マレーシアのMM2Hビザ(マレーシア・マイ・セカンドホームプログラム)を利用して移住する場合、口座開設がどうしても必要になります。マレーシアで日常的に経済的な生活を送る場合のマストアイテムと言えるでしょう。
現地生活や経済の管理に与えるメリット
マレーシアで銀行口座を開設すれば、多くのメリットを享受できます。まず、振込や引き落としが簡単に行なわれ、家賃や水道光熱費などの定期的な支払いが効率化されます。また、マレーシアの現地通貨で直接取引が行われ、両替コスト削減が可能とされます。このメリットは大きいと思います。
さらに銀行によっては貯金や投資のプランが様々提供されているので、金融資産を有利に運用できる面もプラス材料といえるでしょう。このように、現地生活の利便性向上にプラスして、経済的な管理が可能となる点も、マレーシアで銀行口座を開くメリットとなります。

銀行口座開設の手順と必要書類
銀行選びのポイントと人気の銀行
マレーシアで銀行口座を開設する際、まず重要なのがどの銀行を選ぶかという点です。銀行ごとに提供しているサービスや手数料、利便性が異なるため、目的や利用頻度に応じて最適な銀行を選ぶことが大切です。
例えば、マレーシア最大手のMaybankは、広範な支店ネットワークを持ち、オンラインバンキングの使いやすさが特徴です。支店の多さから地方への出張や旅行が多い人にも人気があります。一方でCIMB Bankは、手数料の低さが魅力で、コストを気にする方に適しています。また、高利率の預金口座を提供しているPublic Bankや、国際的なサービスで知られるHSBCも選択肢として挙げられます。
加えて、口座を開設した後に送金やデビットカード利用といったサービスを頻繁に行う場合、各銀行が提供するアプリやオンラインサービスの使いやすさも確認しておくと良いでしょう。
口座開設に必要な書類一覧
マレーシアで銀行口座を開設するためには、以下の書類が必要です。銀行によって多少の違いがあるため、事前に選んだ銀行のウェブサイトで確認することをおすすめします。
・パスポート(本人確認書類として必須)
・長期滞在ビザ(例:MM2Hビザ、就労ビザ、学生ビザなど)
・現地での住所を証明する書類(公共料金の請求書や賃貸契約書など)
・雇用者からの確認書(就労ビザの場合)または教育機関からの紹介状(学生ビザの場合)
・場合によっては結婚証明書(マレーシアの市民と結婚して滞在する場合)
特にビザの有効期間が短い場合は、目的の銀行で手続きが拒否される可能性があるため、ビザの更新が済んでから開設手続きを行うのが良いでしょう。また、書類を準備する際に可能であればコピーも用意し、手続きをスムーズに進めましょう。
手続きの流れと所要時間
マレーシアで銀行口座を開設する場合、手続きには一定の流れがあるため、事前準備をしっかりしておくことが重要です。以下に一般的な手続きのステップを紹介します。
・銀行の選定: 最初にどの銀行で口座を開設するかを決めます。選んだ銀行のウェブサイトや窓口で具体的な手順や必要書類を確認しましょう。
・必要書類の準備: 必要な書類が揃ったら、近隣の支店に予約または直接訪問します。書類に不備がないか事前に確認することが大切です。
・申込用紙の記入と提出: 銀行の窓口で申請書を記入し、書類を一緒に提出します。銀行員がその場で書類を確認し、問題がなければ手続きが進みます。
・本人確認と初回預金: 多くの場合、初回預金として一定額を投入することが求められます。また、パスポートやビザの提示により本人確認も行われます。
・口座開設の完了: 手続きが完了すれば、その場で口座情報が発行され、デビットカードが即時発行または後日郵送される場合があります。
所要時間は、手続きや混雑状況によって異なりますが、一般的には30分から1時間程度で完了するケースが多いです。ただし、一部の銀行では審査に時間がかかることもあるため、余裕を持って行動することをおすすめします。
注意点やトラブルへの対策
口座開設が難航するケース
マレーシアで銀行口座を開設するには、いくつかの条件をクリアする必要があります。特に、観光ビザでは口座開設ができない場合がほとんどです。これは観光ビザは短期滞在ビザなので在留カードが発行されず、住民票を取得できないからです。多くの銀行では、長期滞在ビザ(例:MM2Hビザ、就労ビザ、学生ビザなど)がないと講座開設の手続きが難航します。
またビザの残存有効期間が6ヶ月以上であるかどうかも事前確認しましょう。このほか、一部の銀行では口座開設時に最低預入金額を求められることがあるので、事前に銀行に確認することが無難です。(通常500~1000リンギット程度)
ビザや書類の不備への対処法
銀行口座開設に必要な書類に漏れや記載ミス等があった場合、速やかに不備を解消することが大切です。ビザの種類や有効期限に問題がある場合は、改善箇所を銀行担当者に確認して、ビザの更新手続き等を済ませてから再度申請してください。
また、銀行によって必要書類が異なるため、口座開設を希望する銀行の公式ホームページで必要書類の最新情報を確認してください。非居住者の場合、労働許可証や学生証、雇用主や教育機関からの紹介状など追加で求められるケースがあります。こちらも事前に準備しておくことが重要です。
安全な資金管理のためのアドバイス
マレーシアで銀行口座を開設して利用する場合、資金管理が安全に行われることを心がけましょう。第1に、オンラインバンキングを利用する際には、第三者に推察されにくいパスワードを設定し、定期的に変更することをおすすめします。また、不審なメールや電話で個人情報を求められた場合は決して応じないようにしましょう。
第2に、多額の預金を管理する場合や頻繁に送金が必要な場合は、公共のWi-Fi利用を避け、銀行公式アプリを使用して取引を行うようにしましょう。
第3に、マレーシア国内での送金や引き落としをスムーズに行うため、現地の主要銀行(例:MaybankやCIMB Bankなど)を選び、ATMや支店のネットワークを確認しておくと安心です。
マレーシアで銀行口座開設するメリットと活用法
振込や引き落としの便利さ
マレーシアで銀行口座を開設することで、振込や引き落としがスムーズに行えます。日本と同じように家賃の支払いや公共料金(電気、水道、インターネットなど)の引き落としを銀行口座を通じて行うことが可能となります。
また、会社勤務であれば、給与が銀行振込で支払われるため、銀行口座は必須項目と言えます。さらにインターネットバンキングやモバイルアプリを利用すれば、オンラインで振込や引き落としが完了できるため、時間を有効活用できます。
現地通貨による支払いの効率化
現地通貨であるマレーシア・リンギット(MYR)は、日常の買い物やサービス支払いに利用されます。銀行口座を開設していれば、現地通貨で支払いが簡単に行えます。デビットカードを紐付けておけば、小売店やレストランでの支払いがスムーズに行えます。何よりスピーディーに両替の手間が省けて、現金を多く持ち歩かずとも安全な支払いできることストレスの軽減につながります。
投資や貯蓄の可能性
マレーシアで銀行口座を開設することで、現地の金融商品に投資することが可能になります。多くの銀行では、高利率の定期預金や投資信託など、金融サービスを多数提供しています。例えば、MaybankやCIMB Bankなどでは、リスク管理された投資プランが用意されており、安全に資金を増やすことが可能となります。
また、貯蓄口座を利用することで計画的に貯金できるのもメリットといえるでしょう。長期滞在者や移住を検討している人々にとって、資産を効率的に運用するためにも銀行口座は非常に重要です。
まとめ
この記事ではマレーシアで銀行口座を開設するために「現地銀行口座が必要である事」「口座開設の手順」「注意点やトラブル」「口座開設のメリットと活用方法」についてまとめてみました。
マレーシアで銀行口座を開設すれば、お金の出入りがスムーズになるため、生活の快適度がアップするでしょう。この記事を参考に口座開設を早めにクリアしましょう。